2017-04-17

死後世界との境界が薄れたはじめての体験

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祖母か突然亡くなり、僕は、はじめて身内の死を体験しました。祖母の死に立ち会うことはできませんでしたが、動脈瘤の破裂での出血量はすさまじく、病室の床は血の海となって真っ赤に染めったそうです。それから、慌ただしく通夜と葬儀を終え、ようやく落ち着きはじめた初七日の朝のことです。初七日とは、故人が三途の川のほとりに到着する日とされています。

僕が寝床で目を覚ますと、足元の掛け布団に重みを感じました。何だろうと思い頭をもたげると、そこに亡くなったはずの祖母が肘枕をして、くの字になって寝そべり僕を見ていました。不思議と怖くありませんでした。逆に、懐かしさを感じたくらいです。祖母はニコりと笑っていましたが、しばらくすると、こう言ったのです。

「お肉の佃煮が食べたい」

祖母は、食道ガンでしたので、亡くなる前の数ヶ月は、口から食事をしていませんでした。祖母はそう言い終わるとす~っと立ち上がり、扉の方に歩きはじめましたが、そこで、僕は息を呑みました。祖母の後ろ髪はすべて抜けていて、しかも、毛穴から血がにじんでいたのです。

僕は早速両親にそのことを告げると、半ば信じてもらえませんでしたが、母は、肉の佃煮を作り、仏壇に供えてくれました。

それからというもの、僕は本来見えないものが見えるようになったのです。そして、信仰心もいっそう強まり、般若心経を毎朝唱えるようにもなりました。金縛りになって、幽体離脱をしたこともありました。※幽体離脱は、弟が見ていたので僕の主観的体験ではありません。

それから20年間、あるきっかけがあるまで、僕の霊感的な体質は続きました。まさしく、理屈ではとうてい説明はできませんが、すべて真実です。たとえそれが幻覚であったとしても、実際に体験した以上は、見えない世界を頭から否定することはできません。

今思うと、祖母の後ろ髪がすべて抜けていたのは、今生の私たちが放った「死なないで」という一心が、祖母の後ろ髪をすべて引き抜いてしまったのだと、思えてなりません。

 

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